コンサートマナー

コンサートマナー

いままで、クラシック音楽に縁のなかったアナタ。いきなりコンサートに誘われて行くことに。
さあ、どうする?「何を着ていけばいいの?」「拍手はいつしたら?」など、コンサートにまつわる素朴なギモンの数々に、
三井住友海上しらかわホールならではの鋭い視点(?)でお答えします。

本を読むと、クラシックコンサートはマナーにうるさくて、行くのがめんどくさい気がします。どうしてそんなにマナーにうるさいのですか?(70代。年金生活者)

A

コンサートホールには、様々な人たちが集います。熱狂的なクラシックファンから、マジメなサラリーマン風、着物をびしっとキメたご婦人から、楽器ケースを手にした学生まで・・・・・・。年齢・価値観も実にさまざまです。機嫌のいい人もいれば、気分のすぐれない人もいます。これだけ多種多様な人々が「音楽を聴く」という、たったひとつの行為のためにやってくるのです。「静かにしろ」「隣が落ち着かない」「寒い」「暑い」それぞれに感じていることは実にさまざま。でも、よく考えると、これは、まるで凝縮された社会生活そのものともいえます。よって、基本は社会マナーとまったく同じ。「人に不快な思いをさせない(=思いやり)」。つまり、自分にされたくないことは、相手にもしない。それは、自分も相手も気持ちよく楽しむため。基本ルールは、このたったひとつだけです。

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とっておきの浴衣と下駄で夏のコンサートに出掛けたら、「下駄はちょっと・・・」と案内係に止められてしまいました。どうして?(30代。会社員)

A

「騒音」のためです。コンサートで人々がもっとも過敏になっているのが「音」です。これから聴く音楽に集中したいと思っているときに、もし横でカランコロンとやられたら?だから、コンサートは、一般に思われているよりも服装はラフで大丈夫ですが、ホール内には、下駄ばきなど不必要な音を立てるもの、傘など倒れたら大きな音がするおそれがある物などは、原則として持ち込めないようになっています。ホールを運営していると、音に関する様々なクレームがやってきます。なかには、音楽に集中したいから「アナウンスを止めてくれ!」とか、「開演前のチャイムがうるさい!」とまでいわれることもあります。そのため、コンサートホールでは各々工夫を凝らして、耳ざわりにならないようなチャイムを選んでいます。色々なホールのチャイムの違いを楽しんでみるというのも、おもしろいのでは?

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カレとのはじめての大事なデートで、ニガテなクラシックコンサート!いったい何を着ていったらいいの?(20代。OL)

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コンサートのことよりも、カレとのデートにふさわしい服装であれば、いいのでは?コンサートの服装でひとつだけ注意したいのは、「夏は薄すぎず」「冬は厚すぎず」です。よく夏にホールが寒く感じられ、「この省エネの時代に何をやっとる!」というクレームが来ることがありますが、これにはふたつの理由があります。ホール内は室温が一年間を通じてほぼ一定に保たれています。これは楽器のピッチ(音程)を安定させるという音楽ホールならではの事情があります。もうひとつは、演奏者への配慮。客席からだとわかりにくいのですが、舞台でスポットライトや照明の熱にさらされている演奏者たちは、特に夏は灼熱状態ということも!そのため、ステージ用の冷房が客席に影響を及ぼすこともあるのです。「夏は薄すぎず」「冬は厚すぎず」というのは、あまり極端な服装は控えた方が無難という意味です。冬の服装は、脱ぐことで対応できますが、暑い夏にノースリーブで来場して、「寒~い!クーラー止められませんか?」とならないように、くれぐれもご注意を。

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カッコいい演奏にぐっときて、思わず拍手したらぼくひとりだけで、周りから白い目で見られてしまいました。何がいけなかったの?(20代。大学生)

A

クラシック音楽には、いくつかの楽章で一曲になっているもの(交響曲、組曲など)があり、そのような曲では、原則として曲の途中で拍手はしないことになっています。拍手の習慣は、ハイドンなどの作曲家が活躍した時代はむしろ逆で、楽章間の拍手は許されたばかりか、もっと拍手して!と求められたそうです。もっとも、宮廷のサロンで、人々がしゃべりながら聴くのと、し~んと静まり返ったホールで息を殺して音楽を聴くのでは、「聴き方」自体も別ものといえますが。では、なぜ曲の途中での拍手が許されないのか?答えは、演奏家への配慮です。演奏家は、たとえ楽章と楽章の切れ間で音が鳴っていなくても、ずっと演奏に集中しています。その緊張感を保つために、拍手はしない礼儀なのです。では、いつすればいいの?となりますが、よく、いつ曲が終わったのか自信がなければ、人が拍手してからすればいいといわれますが、これではあまりにもつまらないですね。ヨーロッパの演奏会には、演奏が気に入らないと絶対に拍手はしないゾ!というツワモノがたくさんいます。つまり、拍手はもっと主体的なもので、アナタの感動の自己表現でもあるのです。では、拍手のタイミングを見極めるコツをひとつお教えします。じっと演奏者を見ていると、演奏後にふっと緊張が解ける瞬間があります。そこですかさず!というのが正解。指揮者などで表情がよくわからないときには、タクトを緩める(下におろす)瞬間が目安となります。これを見極めるのは、なかなか難しいのですが、この空気を感じることこそ、演奏者と観客の阿吽の呼吸で創りあげるコンサートならではの醍醐味といえるのではないでしょうか。

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